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深川図書館 コーヒーの香りに包まれた緑あふれる下町の図書館

 

江戸の頃から埋め立てで、土地をどんどん広げてきた深川。

 

その深川エリアで駅開業が最も遅かったのが清澄白河駅です。

 

2000年に大江戸線、2003年に半蔵門線延伸と、地下鉄の駅が開業しました。

 

 

その地下鉄から地上に出ると、祭日は観光地なみの人出でにぎわいます。

 

コーヒーとカフェの街 清澄白河

 

清澄白河は、2015年2月、カリフォルニア州・オークランド発「Blue Bottle Coffee(ブルー・ボトル・コーヒー)」の海外進出1号店に選ばれたことから注目を浴びた地域です。

 

BLUE BOTTLE COFFEE清澄白河ロースタリーカフェ(筆者撮影)

 

創業者のジェームス・フリーマンが、自身の足で東京じゅうを歩きまわり様々な場所を見た中で、最もブルーボトルらしい空気があったのが清澄白河だったそうです。

 

静かで、道が広くて、建物が高くなくて、空気がゆったり流れている。

ちょっと歩けば、清澄庭園や現代美術館があって、門前仲町に囲まれている文化的な場所でもある。

もちろん建物そのものにもこだわりました。

焙煎工場とカフェを並列できる面積を有することも必要です。

 

 

実際に清澄白河を歩いてみると、その言葉の意味が本当によく分かります。

 

東京が世界に誇る日本庭園のひとつ「清澄庭園」をはじめ緑豊かな自然が地域の広範囲を占め、高い建物がなくて空が広い。

 

 

 

下町情緒溢れる場所に、墓地やお堂や工場があり、その中に、おしゃれなカフェや焙煎所が建ち並び、散策しているとふとコーヒーの香りが漂ってきます。

 

そして、それらがうまく共存していて、そこに暮らす人たちの気配や生活感をまったく失っていない暖かい空気があるのです。

 

ブルーボトルコーヒーで注目された地域ではありますが、チェーン店がほとんどなく、専門店や個人店など、個が輝く地域ともいえます。

 

ARiSE COFFEE ROASTERS(筆者撮影)

 

 

青い屋根の一軒家のようなこちらは、清澄白河の珈琲人気を牽引する焙煎珈琲店「ARiSE COFFEE ROASTERS(アライズ・コーヒー・ロースターズ)」。ブルーボトルコーヒーの道路を挟んだ向かいにあります。

 

こだわりの焙煎豆で挽いたハンドドリップ式の珈琲の香りは抜群で、この一帯をコーヒーの香りで包むのは、このお店で間違いありません。

 

緑と下町情緒あふれる 清澄白河

 

清澄白河は、緑と自然も多い街です。

 

緑陰の水面に歴史を映す 清澄庭園

 

まず、江戸から続く歴史、文化、自然を兼ね備えた東京都指定の文化財9庭園のひとつ「清澄庭園」。

 

清澄庭園(筆者撮影)

 

江戸時代の豪商、紀伊国屋文左衛門の屋敷跡とされ、明治期に入ってから三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎によって整備された明治の代表的「回遊式林泉庭園」は、大正12年の関東大震災や昭和20年3月の大空襲のときに避難場所として多くの命を救いました。

 

池に突き出るようにして建てられた数寄屋造りの建物は「涼亭」(筆者撮影)

 

明治42年に国賓として来日した英国のキッチナー元帥(初代キッチナー伯爵ホレイショ・ハーバート・キッチナー)を迎えるために建てられたものだそうです。

 

震災と戦火の被害から免れ、昭和60年に全面改築工事を行い、現在は集会所として利用できます。

 

 

2〜3月には梅、4月にはソメイヨシノ、6月は紫陽花など、年間を通して綺麗な花が咲き、キジバトやシジュウカラ、アオサギ、ユリカモメなどの野鳥も多く生息しています。

 

 

清澄庭園からは、スカイツリーも見える(筆者撮影)

 

 

「清澄白河」駅から直接清澄庭園に向かう場合、A3出口から出るのがもっとも近いです。

 

清澄庭園

開園時間:9:00〜17:00(入園は16時まで)
休園日:年末年始(12/29〜1/1)
無料公開日:みどりの日(5/4)、都民の日(10/1)
入園料:一般150円、65歳以上70円 ほか
お問い合わせ:清澄庭園サービスセンター

 

緑豊かな清澄公園

 

清澄白河は、下町風情あふれる静かな街ですが、より心地良い静けさを求めるなら、清澄公園がおすすめです。

 

緑豊かな芝生が広がり、陽射し和らぐ季節におすすめ(筆者撮影)

 

最近では、ブルーボトルコーヒーでテイクアウトし、この清澄公園で過ごす人をよく見かけるようになりました。

 

 

そんな東京の新名所とも呼べる場所に、今回紹介したい図書館があります。

 

モダンな雰囲気でたたずむ 深川図書館

 

 

深川図書館は、江東区立図書館のひとつであり、その歴史は明治42年東京市立図書館として設立されたことからはじまります。

 

その頃のデザインを一部そのまま引き継いでおり、注目すべきはステンドグラスが煌めく、螺旋階段。

 

図書館の人気スポットの螺旋階段(筆者撮影)

 

大きな図書館ではないため、より一層この階段のモダンな美しさが引き立ちます。

 

 

また、所蔵している資料として珍しいものに、昔の街頭紙芝居があります。

 

この図書館の郷土資料室でぜひ、その地「清澄白河」について調べてみてください。

 

清澄白河駅から深川図書館へのアクセス

 

清澄白河駅から徒歩で向かう場合、A3出口をでて清澄庭園の外壁を沿って下るか、清澄庭園と清澄公園の間を通り抜ける行き方がありますが、どちらも緑豊かな景色を楽しむことができます。

 

歩き続けると、モダンな外観の図書館が姿を現します。

 

駅から公園を通らずに直接向かう場合でも、児童公園の中を通ることになります。

 

そのため、ほぼ四方を緑に囲まれるような形になっており、より静かで平和な雰囲気を感じます。

 

 

 

図書館の正面にも小さな公園があるのでお子様連れの家族が多いのですが、広い庭園に隣接していることもあり賑やかさはなく、落ち着いた平和な雰囲気で来館者を迎えてくれます。

 

ブルーボトルコーヒー清澄白河ロースタリーカフェに行く場合もA3出口がおすすめです。

江東区立深川図書館
開館時間:9〜20時(日・祝は〜17時)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
Wi-Fi:なし
パソコン貸出、インターネット利用のできる設置パソコンの有無:なし
カフェ、レストランなど飲食スペース:なし

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  1. 2018年 9月 25日

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