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香港中央図書館 香港文化、新時代の象徴

日本アニメ『攻殻機動隊』をハリウッドが実写化した映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』は、現在の香港の街をほとんどそのまま使い、近未来都市を表現している。

 

”東京の渋谷”と異名がつく賑やかな銅鑼灣(トンローワン)のメインストリート。

怡和街と、そのままつながる西側の軒尼詩道とともに、トラム、バス、車がひっきりなしに行き交い、人の波をすり抜けるように走る様子には、いつも「ここは香港だ」と実感させられる。

 

 

 

劇中ではクライマックスの重要な場面で登場するも、荒廃した街として描かれ、それが銅鑼灣だとはわからない。

 

 

怡和街と邉寧頓街の交差点にある円形歩道橋「イー・ウー・ストリート&ヘネシー・ロード」が登場することによって、はじめて、銅鑼灣なのだと理解できる。

 

*****

 

香港中央図書館は、MRT銅鑼湾駅と、天后(ティンハウ)駅のちょうど間にあり、どちらを使っても徒歩10分はかかるが、銅鑼湾駅から中央図書館に向かう途中に、この円形歩道橋を通ることになります。

 

 

1997年7月1日、正式に中国に復帰した香港は、港湾都市として、東西2つの文明を結んで国際化を遂げてきました。

 

 

そうした背景を持つ香港は、図書館もまた、中国内や欧米の図書館と比べると、科学技術情報、人文活動、サービス、芸術性などのあらゆる面で特徴を有しています。

 

香港の公共図書館

 

香港島と九龍地区が観光名所としてよく知られているが、九龍地区より北に最も大きな領土を占める新界地区、香港国際空港があるランタオ島など香港にはいくつかの島がある。

 

香港の公共図書館は行政区画に基づいて配置され、市政局と区域市政局という2つの系列に分かれ互いに独立しており、市政局が、観光名所でもある香港島と九龍地区を、区域市政局が新界地区を管轄していたが、現在はこの2つの系列が合併し、香港特別行政区康楽と文化事務署(康楽文化署)が香港の公共図書館を管理し、無料のサービスを提供している。

 

政府の財政補助によって、館数、蔵書、サービスなどが大いに向上し、サービスと施設の分布が合理的になった上、現在、公共図書館は5つのレベル(主要図書館、分区図書館、小型図書館、流通図書館、そして香港中央図書館)で構成されている。

 

公共図書館には66の固定館(香港島と九龍に39、新界区に27)、10の移動図書館サービス・ステーションがあり、行政区に少なくとも区クラスの公共図書館が2つあるなど、バランスよく香港島、九龍地区、新界地区に配置されている。

 

その結果、香港の公共図書の利用が多い理由の一つに、

「館数が多く、配置も適正で、利用に便利である。」

ということが挙げられている。

 

香港の図書館の特徴

 

香港の図書館は、大学図書館か公共図書館かを問わず、

  1. 全面的な開放(いずれの館も開架制を採用)
  2. 貸出と閲覧の一体化
  3. 現代化
  4. 便利なサービス

を実現している。

 

また、以下の理由で香港の公共図書館は利用が多いと考えられている。

  1. 館数が多く、配置も適正で、利用に便利
  2. 図書館への市民の意識が高く、図書館の社会的影響力が大きい
  3. 図書館費が保障され、蔵書構築に関する業務分担も明確、図書の購入や目録作成が協力して行われるなど、協力や協調がすぐれており、そのことで蔵書の増加と加工の質を保証している
  4. 社会への広報を重視し、サービス内容や方法の周知に努めている
  5. 伝統的な方式に加えて公共データ・サービス、電子メール、多機能電話、専用パソコン通信、資料ネットワーク・サービスなど現代化されたサービス方式を活用している。

 

そして中国の図書館の中でとりわけ香港の図書館だけにみられる特徴として、中国語と英語の資料の混配がありますが、中でも大学図書館の蔵書は、中国と西洋文化の精髄を集めたもので文献の質が高く、外国語の蔵書が豊富で、雑誌の購入点数も多いといわれています。

 

また、「文化大革命」の影響を受けなかったため、中国内に所蔵しない貴重な古書を収蔵しています。

 

香港の図書館は、民族文化遺産の保存と発展、西洋文化の吸収と受容に尽力している印象です。

 

そのなかでも、公共図書館の総事務所が所在し、第一レベルの役割を持つ香港中央図書館にいってきた。

 

香港中央図書館

 

2001年に香港島に開館した香港中央図書館は、規模、施設の面で国際的な大都市の図書館に劣ることなく、香港地区の情報センタ一、学習センター、社会文化センターとしての役割を果たしている。

 

11階建て、建築面積33,800平方メートル、敷地面積9,400平方メートルでの建物に200万冊(件)の本(資料)を収蔵でき、国内の図書館の中で最も設備が整い、文献資料も豊富で管理やサービスでも最先端を誇る。

 

コンピュータによる情報サービス、マルチメディア資料サービス、展示活動、団体貸出が活発で、香港市民の教養の向上と香港の発展に大きな貢献をし、香港の文化が新時代を迎える象徴となっています。

 

高層ビルが立ち並ぶ香港のオアシス

 

香港中央図書館の正面の道路を隔てた正面に、ビクトリアパークがある。

 

イギリス女王の名前がつけられた、香港島で最大の公園。

5500株もの木々が植えられた開放的な園内にはジョギングロードやスポーツ施設などがあります。

早朝には太極拳を楽しむ地元に人々もみられます。

 

香港中央図書館
開館時間:10〜21時(水は13時〜、祝は〜19時)
休館日:なし
Wi-Fi:あり(無料)
パソコン貸出、インターネット利用のできる設置パソコンの有無:あり
カフェ、レストランなど飲食スペース:あり
ホームページ → https://www.hkpl.gov.hk/en/hkcl/home/index.html

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参考文献

 

呉建中ほか『中国の図書館と図書館学:歴史と現在』京都大学図書館情報学研究会
盧子博「先進的な発展を遂げた香港公共図書館」『江蘇図書館学報』2001(4),p.53
「公共図書館」『康楽および文化事務所年報:2007-2008年』http://www.lcsd.govhk/

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