図書館巡礼に適した地域は、歴史的にも建築的にもやはりヨーロッパが最強だと思いますし、アメリカ大陸でいえばアメリカ合衆国が有力でしょう。
しかし、南米にも驚くほど立派な歴史的価値の高い図書館や近代的でで美しい図書館がいくつかあり、特にメキシコの首都で、近年、観光都市としても人気の高いメキシコシティは、図書館を目的に訪問するには幅広い選択をもつ都市です。
何世紀にもわたる古いテキストを見失ったり、モダニズム建築を吸収したりするために、メキシコシティには誰もが利用できるライブラリがあります。
最も印象的な7つの図書館を紹介します。
メキシコの国立図書館
メキシコ図書館(Biblioteca de México)
メキシコシティのお土産の名所であるシウダデラ市場のすぐ後ろに位置するメキシコ図書館は、1946年に創立したメキシコの国立図書館です。
25万冊を超える資料を所蔵するこの大規模な建物には、メキシコの著名な作家にちなんで名付けられた5つの個人図書館があります。
また、一般的な図書館の機能に加え、視覚障害者向けの点字ライブラリがあり、博覧会や定期的な催し物を主催しています。
メキシコ国立自治大学中央図書館(Biblioteca Central UNAM)
メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央図書館は、思わず目を引く魅力的な外観で知られています。
メキシコの歴史的な壁画画家であり、この大学で絵画を学んだファン・オゴールマンのモザイクです。
1956年に開館し、現在では60万点を超える文献、アーカイブ、書籍を所蔵しています。
金融、音楽、文学など幅広い分野をカバーし、多くの関心に答えてくれる専門書が見つけることができます。
メキシコ国立自治大学(UNAM)図書館分館
1867年に設立され、その本部はサンアグスティン教会にありましたが、1979年にメキシコ国立自治大学(UNAM)の一部となり、大学内に移転しました。現在は大学文化センターの一部として運営されています。
100万部優に超えるさまざまなコレクションがあり、そのほか、音楽専門図書館、記号図書館、地図専門図書館、視覚障害者向けの資料、原稿、珍しい貴重なコピーがあります。
メキシコシティの公立図書館
バスコンセロス図書館(Biblioteca Vasconcelos)
メキシコで最も有名な建築家のひとりであるアルベルト・カラハによって設計されたバスコンセロス図書館は、約10万6000の資料を保持できる吊り下げられた本棚で有名で、2006年の開館以来、多くの観光客が訪れています。
また、中央通路にぶら下がる巨大なクジラの標本は、自然史博物館のようで、こちらも観光客の興味を惹きつけています。
英語専門のセクションがないことが、メキシコの公用語であるスペイン語を介さない人には不便かもしれませんが、建築を楽しむためであれば、メキシコシティの最高の図書館のひとつです。
テハダ図書館ミゲル・レルド(Biblioteca Miguel Lerdo de Tejada)
印象的なバロック様式の正面入り口と息を呑むような壁でできたメキシコシティの公共図書館であるテハダ図書館ミゲル・レルドは、1928年にメキシコの行政機関である国立宮殿の皇后礼拝堂に設立され、1970年に財務省事務局の保護の下、現在のヒストリックセンターにあるサンフェリペネリの旧礼拝堂に移設されました。
多くの観光客が訪れますが、それはやはり、読むためではなく写真を撮るためです。
特徴的なコレクションとして、18世紀からの新聞があり、メキシコ国内で2番目に価値のある膨大な新聞ライブラリーとしても知られていますが、最も価値のある国立新聞ライブラリーよりも利用制限が少ないという大きな利点があります。
メキシコシティの専門図書館
アングロ図書館(Anglo Library)
1983年に設立されたアングロ図書館は、国内で最大の英語専門図書館であり、スペイン語が読めない人や英語を学んでいる人などが立ち寄るのに最適な場所です。
会員制で、発足から現在まで約3,500人の会員に図書館の利用カードを配布しています。
エアロモト(Aeromoto)
フアレスの歩道の一角にある視覚芸術に特化したこの小さな図書館です。小さいながらも訪問者にとっては巨大な隠れ家です。
この図書館の特徴的なコレクションは、独立した出版社からの出版物など、そのほとんどが従来の図書館に所蔵されないものです。ほとんどすべてのものが、友人や同僚の間で手から手へと配布されているからです。
また、本に限らず、他では見つけるのが非常に難しい新旧の雑誌、ポスター、ジン、ポストカード、オーディオ、カタログ、ポスターがあります。そして、そこにあるものは何も売りに出されておらず、それが、この図書館を唯一無二な場所にしています。この図書館は、私たちが気に入ったもののすべてのものを所有したいという願望に反しています。
誰でも自由に訪問し、閲覧することができ、会員になれば、本を貸出することもできます。
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